インターン体験記

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インターン体験記

國吉美紗


イギリスから帰国してすぐ、まだ沖縄の暑さにも時間の流れにも慣れないままで、私はOPACでインターンとして働く事になった。イギリスにいる間で、OPACのホームページでお願いしていて、最初はボランティアとしてお手伝いさせてもらうつもりだったが、出来るだけたくさんの事を吸収したいという思いから、インターンシップをさせていただく事になった。
インターンをしているときは、文字通り毎日が勉強、といった感じだった。
留学生セミナーに携わる仕事を主に行っていたが、まず事務的な仕事に慣れるのに時間がかかった。今まで事務用のコピー機やファックスなどにも触れた事がなかったので、1枚コピーをとるのも戸惑っていたり、書類に穴を開けるのですら、きちんとできない始末。これからどうなるんだろう、と不安になってしまったのを覚えている。
今回のセミナーのテーマは「沖縄の戦後復興と平和構築-平和教育・教育復興」で、特に平和教育に焦点を当てたものになったが、平和教育の分野に焦点を絞ったことが、まず非常に興味深かった。最初は、何故そこに重点を置くのかすら、あまり見えていなかったけれど、資料作りなどに携わることで、沖縄の辿った戦後復興の道や、県民の意識の高さを知るうちに、平和教育というものの重要性、また可能性と現在の状況の限界を認識した。週末に行われたワークショップでは、一参加者としても、私的にとても有意義な意見交換を行えたと思うので、セミナーの準備段階で色々と学ぶことができた事は、私にとって本当に良かった事だと思う。
セミナーを通して、またインターンの仕事を通して、痛感した事は、コミュニケーションの重要性である。私の将来の夢は、翻訳か通訳者になる事だけれど、それを目指したいと思ったのは、「コミュニケーションは全ての出来事の潤滑油である」という私の持論があるからである。今回OPACで幸運にもインターンをやらせていただいて、実際にたくさんの人々と話して、それを痛感した。日常生活でも起こり得る「紛争」というこんがらがった糸を解く手段の一つに、意思疎通の土台を明確にすることが挙げられると思う。将来的に、翻訳や通訳を通して、スケールの大小に関係なく、相互のクリアな意思疎通の土台を作れれば、と思っている。
最後に、何も分からないままに、飛び込んできてしまった私に、忍耐強く教えてくださったOPACのスタッフの皆様、NIACの方々に深く感謝したい。
実り多い2ヶ月を、有難うございました。