インターン体験記

HOME > 組織・運営 > インターン体験記

インターン体験談 「インターンを終えて」

関西外国語大学
外国語学部英米語学科3年
真栄田 若菜


 今年の夏こそは沖縄で運転免許をとろう、と決意していた今年の春頃ゼミの酒井先生からOPACインターンの紹介を受けた。OPACについてはその時初めて知ったのだが、場所も実家のすぐ近くにあり、さらに酒井先生もここでインターンをしていたということを聞いて勝手にOPACとは何か縁があるのかなと感じた。そしてOPACニュースレターを読んだ後には運転免許を諦め、1ヶ月のインターンを決めていた。インターンを決意させた大きな要因はニュースレターの「平和を希求する『沖縄の心』を具体的な行動に」というOPACのスローガンだ。私は今まで沖縄で育ち、沖縄県民の戦争に対する悲しみ、基地返還の願いが安保という壁によって打ち砕かれる悔しさを肌で感じ、沖縄から盛んに「反戦」の声と同時に「平和」を希求する声も発信されていることは痛感していた。しかし、このスローガンを見た時沖縄が必死に訴える「平和」を具体的にどのような形で発信し、築いていくかということに対して沖縄はもっと積極的になるべきだと気づいた。そして今回のインターンの目的として沖縄から平和を具体的な行動を通して発信していこうというOPACの活動を身近に感じ、業務に携わることによって、「平和」を発信するということは私の手の届かない所での活動ではなく、個人レベルでもいろいろな形で発信していけるのだという自覚を持てるようになりたい、ということを自分自身の中で掲げた。
 インターン期間の主な業務内容はJICA留学生セミナーの準備、運営であった。セミナーに向けて書類を作成したり、翻訳をしたりという作業は普段の学校生活では経験することができない責任感を味わうことができた。パソコンとにらめっこをするという日がほとんどだったが、この一つ一つの作業がこのセミナーを支えていると思うと、とても充実した日々が過ごせた。セミナーでは、自分の知識の乏しさと視野の狭さを痛感する毎日だったが、彼らと共に沖縄の戦後復興の歩みを学び、平和構築について意見を交わしたことは私にとって貴重な財産となった。 このセミナーの準備、運営に携われたことによって、彼らが観光地としての「沖縄」ではなく、戦争の悲しい経験から「平和」を発信する沖縄で、セミナーで得た知識や経験を生かし「平和」について理解を深めていくのを肌で感じられたことがこのインターンを通しての一番の収穫であった。そして「平和」を発信するということは何より人との触れ合いで発信できるものだということを実感できたことで私の掲げるインターンでの目的は達成されたと思う。
このインターンを通して得た貴重な経験、新しい様々な視野、そして様々な人々との出会いはこれから私が将来どんな道を行こうとも人生の宝物となるだろう。そして何より沖縄から発信された「平和」の声が確実に実を結んでいくその一翼を担いたいという気持ちを忘れずにいたい。