インターン体験記

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インターンを終えて

University for Peace / International Peace Study
椿 大亮


 初めて沖縄平和協力センター(OPAC)に訪れたのは6月の下旬でした。インターンシップが決まってから仲泊事務局長と事務的やり取りはありましたが、初めてお会いするということで緊張したのを覚えています。ただ仲泊さん、清水さんから気さくに声をかけていただいたおかげで、その緊張もすぐに解くことができました。素直に「ああ、いい職場なんだなぁ」と感じることができました。
 さて、OPACでは約3カ月半という比較的長い期間インターンとしてお世話になりましたが、さまざまな経験と学びを得ることができ非常に充実したインターンシップとなりました。ここで得たものとしてあげられるものは、大きく分けて「在沖米軍基地関連情報の把握」と「研修事業への関わり」があります。
 在沖米軍基地問題については、OPACでインターンシップをする目的の一つとして沖縄の抱える米軍基地問題の実情を把握したいということがあったため、その情報を生で見聞きすることができたのは貴重な経験となりました。例えば、OPACの実施している安全保障講座ではこの問題に造詣の深い講師陣による講義が行われましたが、その中に「本土の人」と「沖縄の人」の米軍基地に対する意識のギャップが大きいという言葉がありました。おそらくそれは僕を含め本土の人間は沖縄の基地問題の実情を良く知らないことが一つの原因と考えられますが、ギャップがあるということにさえ気付いていなかった自分を恥ずかしいと思いました。日本にある米軍基地のほとんどがこの沖縄に集中し、ある意味では国家の安全は沖縄の人の負担の上に成り立っているともいえるにもかかわらず当事者でない人は「知らない。考えない。」という事実がある。こうした問題が解決しない原因は何かと考えたときに、当事者意識というものが一つ大きな要因として大きく横たわっていることに気づけたのは大切な学びでした。一方で、ではそれをどう解決していくのかを考えたときにそう簡単には解決はできないという壁も感じています。ただこうしたことを考える素晴らしい機会になったことは確かです。
 研修事業に関しては、タイの商品開発に関する研修と東ティモールに対するJICA草の根技術協力事業という3カ年プロジェクトの一環である読谷村での研修プログラムに関わることができました。タイの研修は事前の準備と事後処理にしか関わることができませんでしたが、研修プログラムの組み方など一連の流れを知ることができました。また東ティモールの研修では読谷村という地域おこし、地域づくりの好例を学ぶことができたことに加え、街歩きのワークショップの担当をすることができました。街歩きワークショップでは参加者集め、当日の進行などが思うようにいかず、反省点、改善点がたくさん見つかりましたがこの経験は今後に必ず活かせるものであり、大きな収穫を得ることができたと実感しています。またこのワークショップを通して読谷村のさまざまな方々のご協力をいただき「人のつながり」の力強さと大切さを実感し、その可能性を目の当たりにすることができました。
 このように知識から経験までさまざまな学びを得ることができた充実した3カ月半でした。インターンシップを通して沖縄ならではの、OPACならではの体験ができたと自負しております。最後に、このような非常に素晴らしい機会を与えてくださったOPACスタッフ、関係者のみなさまにお礼を申し上げます。ありがとうございました。