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東ティモール青年招へい体験記

上原香織


 「東ティモールってどこ…?」そんな、ふとした疑問がきっかっけで、このチャンスを逃せば、生涯東ティモール人と出会うことはないだろうと思い、家族に相談もしないまま、勝手にホストファミリーに申し込んだのが始まりでした。そして家族の協力を得て11月24日から26日の3日間、東ティモールの青年を家族の一員として迎え入れ貴重な時間を過ごすことができました。
 1日目、家に着き家族と対面。厳しいスケジュールで疲れていたにも関わらず夜を徹して語り合いました。東ティモールのガイドブックや写真を見せながら、お勧めスポットや家族の紹介、インドネシアから独立するに至った経緯など多岐にわたりました。中でも特に心に残ったことは、1975年のインドネシア軍侵攻の話でした。生まれてからずっと内戦状態で、山々へ逃れなければならなかったこと。医療設備が不十分であったがために母親を亡くしたこと。そのために夜も眠れなかったことなど、私の想像を絶する過去を経験した人が自分の目の前にいることが信じられませんでした。
 翌日は、南部巡りで、玉泉洞を訪れました。初めての鍾乳洞に驚いた様子で、写真を撮ろうとしたらカメラを家に忘れたことに気がつき、とても残念がっていました。その他にも琉球ガラス作りの工程やエイサーを見学したり、中味汁やイカ墨汁、くずもちなどに挑戦するなど、沖縄の伝統文化や食事を堪能した様子で嬉しく思いました。
ホームステイ最終日には、私達が通っている教会に礼拝に行きました。東ティモールの約9割がカトリックということで、同じ宗教であることに感謝するとともに東ティモールの平和のために心から祈らずにはいられませんでした。3日間、全く知らない人と寝食を共にするという不安や戸惑いもありましたが、異文化を超えて素晴らしい交流をすることができました。さらに新しい家族ができたことはとても大きな財産です。私が胸を張ってそう言えるのも、現在進行形で彼との連絡が続いているからです。
今回のホストファミリーの体験を通し、改めて国際交流の楽しさと重要さを知ることができました。これからの私の人生にこの出会いを通して学んだことを活かしていきたいと思います。この機会を提供してくれたみなさんに心より感謝します。本当にありがとうございました!